2014年4月27日日曜日

ドイツの道行くもの

 
 4月、早くも月末を迎え、今年も待望(?)のゴールデン・ウイークに突入しました。
とはいえ、カレンダー通りなので本日は普通の週末を過ごしております(笑)。

そんな中、またまたウチに新たなバイクがやってきました(笑)。
チャチャ~ン、エンブレムを見てお分かりの通り、BMWです。 何と、外車ですよ(!)。


 
 
 
BMWはSSからツアータイプ、最近人気のアドベンチャータイプまで色々なラインナップが揃っておりますが、この車両はあまり大袈裟ではないツアラー志向(?)のR1100R Roadstar という車両になります。

今では、BMWはG650GSの単気筒、S1000RRの直列4気筒や、K1600GTの直列6気筒など、多種多様なエンジンラインナップがありますが、やはりBMWと言えばコレ、伝統の水平対向2気筒、ボクサーエンジンでしょうね(笑)。


それでは、細部を見て行きましょう。

まずは、エンジンから。
伝統のボクサーエンジンです。とはいえ、R90SやR100RSの頃のOHV 2バルブの物とは違い、ヘッドはSOHCですが4バルブ化されており、冷却方式は空油冷となっております。ちなみに最新のボクサーエンジンは1200ccにまで排気量が上がり、DOHC4バルブ水冷ヘッドにまで進化しております。
給排気もシリンダー前後から、上下にインジェクション、エキパイの配置となっており、エンジン自体も非常にコンパクトになっています。

BMWには今では希少・高価なR80GS、ビッグタンクのR100GSパリダカール等、パリダカの影響が濃いビッグオフロードがありましたが、そこから続く新たなラインナップ(?)として、ONからOFF、ターマックからグラベルまで使える(?)車両として、今では大人気のアドベンチャーモデルのR1100GSが1994年に発売されました。R1100R Roadstar はGSのニューボクサーエンジンをベースとして、新たなカテゴリーの車両としてラインナップされました。


空油冷なので左右のヘッドとシリンダーにはフィンがあり、その上にはオイルクーラーが装備されております。

 
前から見ると、水平対向エンジン特有のシリンダーの張り出し具合が判りますね(笑)。
ちなみに、GIVIのスクリーンとナックルカバーは純正ではなく、前オーナーが装備したものです。


シート側から見るとこのような感じです。
ヘッドの張り出し具合を見ると、走っていて歩道の縁石にぶつけるんじゃないかと思われますが、結構な高い位置にある為、あまり気にならないですね(笑)。

 

 
 
BOSCH製のインジェクション、モトロニックです。
インジェクションが車体外にあるので、バキュームゲージを使っての同調はやり易そうですね。
 

シフトのリンケージはかなり凝った造りとなっていますね。


シフトリンケージの上にはシガーソケットが付いております。差込口は小さいので、ドイツ仕様の規格なのでしょうか。

 
 
マフラーは左出しとなっています。
このマフラーはノーマルであってノーマルではありません(笑)。
 
実はコレ、R1100RS用の純正マフラーが装着されております。R1100RのノーマルマフラーはR1100GSと同様にアップタイプのサイレンサーが装着されていますが、リアにパニアを装着する際に左側はマフラー用の逃げがあり、パニアを薄蓋に交換した際には、その分の容量が少なくなり、使い勝手が悪くなってしまうそうです。前オーナーがパニア容量を稼ぐため、逃げの無いパニアを装着するためにRS用のダウンタイプに交換したそうです。
 
見た目はカチ上げタイプのノーマルのほうがカッコ良いのですが、折角パニアを付けてもあまり荷物が積めないのでは装着する意味が無いので、ちょっと考え物ですね(苦笑)。
 
 

それでは、お次は操作系を見てみましょう。

これまた特徴的なディマースイッチですね。
写真では見えにくいですが、左側のディマースイッチ上部にチョークレバーがあります。
インジェクション車なのにオートチョークではないのですね。

ウインカーはスイッチが左右別にあります。キャンセル用は右側に専用のスイッチがあり、キャンセル用スイッチに裏から指を掛けて、手前に引くようになっています。
これは慣れないと操作が難しいですね(苦笑)。


右側ディマースイッチにあるグリーンのボタンがセルのスターターボタンになります。

 
この車両は2001年登録とのことですので、R1100R Roadstarとしては後期型で、2001年R1150Rにモデルチェンジする直前の車体になります。
 
後期型のメーターは左にスピードメーター、右にタコメーター、そして中央にアナログの時計を装備しております。イグニッションキーの下にある3つのスイッチは、左からグリップヒーター、ハザード、ABSキャンセルスイッチになります。
 
アナログの時計がレトロチックでいい味出しており、泣かせますね(笑)。
グリップヒーターが純正で標準装備されているのは流石です。
 

エクステリア関連ですが、後付けのGIVIのスクリーンとナックルガードが装着されております。どちらもツーリングで長距離を走る際には良い装備ですね。


キャリアもオプション品が装着されています。この手のバイクには、これまた必需品ですね(笑)。


シートは純正でこのような形のモノが標準で装着されています。シート高はフレームのステー取り付け位置変更により3段階の調節が可能で、シート裏にステー位置変更用のヘキサゴンレンチがあります。シートは鞍のような形状で、座ってみるとホールド性も良く、なかなか座り心地も良い感じです。

 
お次は足回りです。
特徴的なフロント周りで、テレレバーという構造になっております。見た目では長いテレスコピックのようですが、アウターチューブに入るインナーチューブにはスプリングは入っておらず、フォークオイルのみとなっております。フェンダー上にスタビライザーと、フレームにマウントされるA型のアームを介して、ステアリングピポッド下にあるモノサスで上下運動を受け止める仕組みになっています。
 
う~ん、凝った造りですね。アウター内にスプリングが入らないので、その分バネ下過重が軽くなり、サスの追従性が良くなるといった所でしょうか(笑)。
 

リアは片持ち式スイングアームで、パラレバーと言われるモノサス仕様で、スイングアームがシャフトドライブのアクスルのチューブを兼ねています。ホイール中央を見る限り、取り付けはセンターロック方式になっているのでしょうか。

片持ちのスイングアームと言えばホンダのRVFやVFR、NSRのプロアームが有名ですが、駆動系とマフラー出し位置が全く逆になっているのが、それぞれのメーカーの思惑があるのではと考えると、何だか面白いですね(笑)。

BMWはパリダカに出場したGSのホイール脱着の整備性を良くするため、片持ちスイングアームにしたのだと思いますが、その流れを汲んでいるようですね。



それでは、ちょっとだけ走ってみたいと思います。

いつもの土手道を進みます。このあたりは毎年ゴールデンウイークに田植えとなりますので、田んぼには水が張られています。

 
さて、それではインプレッションに入りたいと思います。
ボクサーエンジンですが、信号待ちでニュートラルに入れてアクセルを空ぶかしすると、その特性どおり車体が左右に揺れます(笑)。
シャフトドライブは、昔友人に乗せてもらったGL400のように腰が浮くような感じはありませんでした。
 
見た目の21Lのガソリンタンクのボリューム感どおり、重量もガス満タンで235kgになることもあり、自分で押し引きの切り替えし等をおこなう場合では、かなりの重さになります。
一度走り出すと低重心のためかとても安定しており、切り返しのコーナーでも車体は軽く、とても走りやすいです。
 
但し、やはりUターン等で小回りする際には気をつけて操作しないと、悲しい立ちゴケの憂き目に逢いそうですね(笑)。
 
ブレーキは前後共にブレンボが奢られており、メタルパッドの効き具合は握っただけ効くタイプですのでコントロールしやすいです。ABSはスピードを出していないので、あまり効果はわかりませんでした。雨の日にでも乗ってみると、重量車としての恩恵が感じられるのかなと思います。
 


いつもの土手上に行って見ました。
今日は良い天気でしたが、土手上はかなりの風が吹いておりました。それでもやっぱり今の季節は気持ち良いですね。






そのまま土手下の道を戻り、今度はいつものお散歩コースを走って見ます。
今年も田んぼ横には藁が積み上げられておりました(笑)。



この先を進むと、50m程の距離のグラベルがあるのですが、タイヤがロード用のせいもありますが、流石にこの大きさ・重量のバイクでは、低速で走っても少々怖いですね(苦笑)。

XR Bajaではガンガン飛ばして進める道ですが、やっぱりアドベンチャー系のR1200GSでもグラベルを走るのはきついかな(XR Bajaは250ccの軽い車体のオフ車なので当たり前ですね・・・笑)。


さて、そんな訳で新たなバイクのインプレッションをお届けしましたが、実はコレ、私ではなく、友人が購入したものを一時的に預かっているものでした(苦笑)。

私の会社の知り合いの方から、激安で譲渡のお話があったのですが、昨年10月にXR Bajaを購入したばかりでしたので、これ以上の増車は家庭崩壊(?)になりそうでしたので、泣く泣く見合せとなり、代わりに私の友人が購入することになりました。

外車は国産車とは違い、やはり個性やクセが強く、従順に操ることが出来ないことものあるとは思いますが、それ以上に所有する喜びは大きいかと思います。

さて、友人はこれからどんなバイクライフを送るのやら、何だか楽しみですね(笑)。

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