2013年10月5日土曜日

初秋の東北へ

 
 10月3日木曜日、夜の22時を回っています。さて、ここは一体どこでしょうか。
写真の中の看板にあるとおり、ここは東京駅八重洲口にある、丸の内鍛冶橋駐車場になります。知っている方も多いと思いますが、夜行の高速バスの乗り場です。ここから日本の南から北まで、色々な場所に向かうバスが15分単位で発着を繰り返しております。
 
高速バスは乗車運賃が安いため、周りには比較的年齢が若い人たちが沢山おります。
そんな中、何故か北に向かう中年オヤジがひとり・・・あっ、私のことです(笑)。
 
 
とまあ、そんな訳で今回、ここから高速バスに乗り、東北の岩手県は一関に向かいます。
何故に岩手まで行くのでしょうか(笑)。

さて、バスが到着しました。夜が弱い古いデジカメでボケボケですが、今回乗っていくバスです。
11時20分、定刻5分遅れで出発です。これから一関まで8時間の長旅です。


今回ネットで予約を行いましたが、運賃が一番安い木曜日深夜の出発としました。料金は何と大人ひとりで4千円(!)です。やはり料金が安いため予約が多いようで、同便の最後の1席を何とか確保することができました。

実際に乗ってみて驚いたのが、席は全て埋まっているわけではなく、30名程しか乗車しておりませんでした。事前にキャンセルの方もいるのでしょうが、私の隣席もおりませんでした。こんな状況でガス代に高速代、人件費含めて採算が合わないんじゃないの、な〜んて、いらぬ心配をしておりました(笑)。

夜行の高速バスに乗るのは初めてですが、出発して添乗員から行程の説明の後、直ぐに車内が消灯となりました。全窓と運転席後ろに遮光カーテンが引かれ、社内は真っ暗です。勿論、携帯やPC等の光が漏れるものは使用禁止です。そんな状況でしたので、どの様なルートを通っているのか、どの辺まで来ているのか、道中全く分かりませんでした(苦笑)。

途中、高速のパーキングで数分間のトイレ休憩が3回と、途中下車地の東北本線の仙台駅、古川駅を経て、浅い眠りの中、4日朝7時半に一ノ関駅東口に到着です。

 


東口は東北新幹線開通時に整備されたのか、比較的新しい佇まいです。
目の前の小川には、カモ(?)かもしれない鳥がおりましたかも。あっ、オヤジギャグ言ってる場合じゃないですね(笑)。


目的地は西口ですので、そちら側に向かおうと、連絡通路や道路を探しましたが近くに全く見当たりません。通勤で駅に向かって歩いていた方に聞いてみましたが、東北の方の朴訥な話し方で要領を得ない状況です(笑)。

仕方が無いので、入場券を購入して、改札を抜けることにしました。


西側には、東北本線のホームがあります。
如何にも北の駅という感じで、長閑な雰囲気でした(笑)。


 
先ずは駅ナカのパン屋さんでモーニングです。既に一口齧っていますが(笑)。


さて、それでは今日の目的地に向かいます。駅から徒歩10分程とのことなので歩いて行きます。
ゆるい坂を登っていくと、見えてきました。


 
今日の目的地、岩手県の一関にあります、吉川モータースさんです。
何故にこんな東北まで来たのでしょうか。それは・・・
 

 
チャチャーン!
実は、以前より手に入れたかったオフ車を購入しておりました。今日はその納車で、こちらまで伺うことになっておりました。
 
お店のご主人親子とバイクの写真を1枚。
今回購入したのは、HONDAのXR250 Bajaになります。以前から、BajaかYAMAHAのTT250R Raidを探しておりましたが、今回、車両価格、諸費用、走行距離、程度ともに満足の車両を見つけることができました。
 
車両を見ずにネット通販での購入は初めてでしたが、写真を送っていただいたり、電話で話を伺って購入までのメールや電話でのやり取りで、ご主人も東北の方らしくとても朴訥な印象の方(失礼!)で、好感を持ち、購入に至りました。お店に行ってみて、地元密着のお店のようで、これまた良い印象を受けました。バイク整備は殆ど自分で行いますが、このようなお店が近所にあればなんて思いました(笑)。


さて、時間も9時半になろうとしております。ご主人ともっと話をしていたかったのですが、これから500km弱の道のりを帰らなくてはなりません。そろそろ出発です。

折角ここ岩手までやって来ましたので、平泉の中尊寺に寄ってみることにしました。
 

国道4号を盛岡方面に北上します。


30分かからずに、中尊寺の駐車場に到着です。 バイク料金50円は安いですね(笑)。


お隣にはツーリング中の、フラットブラックの車体が渋いハーレーがおります。


駐車場には平泉の名所の地図がありました。今回は残念ながら巡るのは厳しいです。
 

さあ、いよいよ中尊寺に向かいます。入口にはお地蔵さまが迎えてくれます。


山道の月見坂です。結構な上り坂で運動不足の身にはチョットきついですね(苦笑)。



八幡堂です。
中尊寺は山の中の参道沿いにこのようなお堂が17院ほどあるそうです。
 
 

こちらは弁慶堂です。
 



山道の途中からは、このような景色が見えます。
手前に見えるのは東北本線、その向こうは平泉バイパスです。

 
こちらが中尊寺の本堂になります。
どのお堂もそうなのですが、どれも派手さがなく、とても重厚で歴史を感じさせる建物ばかりです。


 
こちらは、中尊寺のお堂の中でも目にご利益があるとされる、峯薬師堂になります。目の絵馬が人気とのことです。
 
 

幟旗にも目の絵があります。これを見て、子供の頃、電柱の眼医者の看板に書かれていた目を思い出しました。子供心に怖かった思いがあります(笑)。

 

こちらは不動堂になります。


水がとても綺麗です。


東北らしい、朴訥なお顔のお地蔵さまが佇んでいます。
これからの旅の無事をお願いします。


鐘楼です。周りが囲ってあるのは初めて見たような気がします。


こちらは讃衡蔵(さんごぞう)といい、中尊寺に伝わる文化財・宝物を永く後世に伝える宝物館として建設され、2000年に新築されたそうです。ここと、金色堂、経蔵、旧覆堂は拝観券が必要になります。早速チケットを購入して中に入ってみます。


ここには、現存する3,000点以上の国宝・重要文化財の殆どがここに収蔵されているそうで、中でも入ってすぐにある、木造阿弥陀如来坐像 (重文、中尊寺蔵)、峰の薬師堂にあった木造薬師如来坐像 (重文、願成就院蔵)、閼伽堂にあった木造薬師如来坐像 (重文、金色院蔵) の3体の巨像は厳かで圧巻でした。

さて、いよいよ金色堂に向かいます。
このアングルの写真は、良くパンフレットで見かけますよね(笑)。


この覆堂の中に金色堂があります。覆堂は昭和37年の改修時に防災・保存を考慮して、それまでの木造の旧覆堂から鉄筋コンクリートで作りかえられたそうですが、違和感なく溶け込んでおりました(なんて、偉そうでしたね・・・笑)。

金色堂ですが、その名のとおり金色に輝いておりました。煌びやかかといった感じではなく、とても厳かで独特の雰囲気がありました。以前より一度は見てみたいと思っておりましたので良かったです。

金色堂は奥州藤原四代公のミイラが安置されており、中央壇に初代清衡公、右壇 (向かって左) に2代基衡公、左壇 (向かって右) に3代秀衡公が安置され、右壇にはさらに4代泰衡公の首級が納置されているそうです。


次に、経蔵に向かいます。
その手前に、奥の細道でここにきた、松尾芭蕉の句碑と銅像がありました。

 
句碑には、「五月雨の 降り残してや 光堂」と刻まれています。


梅雨時にここに来たと言われる松尾芭蕉、江戸からの道程はさぞかし大変だった事でしょうね。


こちらは、経蔵です。
経蔵は讃衡蔵が出来るまでは、中尊寺が保存管理していた経典等が収められていたお堂だそうです。

 
ここは中尊寺の中では紅葉の時期、一番のビュースポットだそうです。
空を見上げると、そこには山もみじが。紅葉の時はさぞかし綺麗でしょうね(笑)。


こちらは、旧覆堂です。以前は500年ものあいだ、金色堂を守ってきた建物だそうです。これも重要文化財で、松尾芭蕉が見た金色堂は、この旧覆堂がかけられていた時だそうです。
 

さて、そろそろ中尊寺から出発です。思いのほか、拝観に時間がかかりました。




国道4号線をひたすら走ります。
途中、チョットあぜ道に入ってみました。田んぼの稲はすっかり刈り取られており、田に刺された杭に藁が掛かっています。





途中、蔵王エコーラインなど、寄りたいところはたくさんありましたが、ひたすら走ります。
仙台で遅い昼食を摂りましたが、牛タンではなく、幸楽園のラーメンセットになりました(笑)。

 
家へのお土産も忘れずに購入しました。
仙台といえばコレ、萩の月ですね。
 



途中、信号で止まっている際に、こんな写真を1枚撮ってみました。
こういうトラックやタンクローリーがいた場合、ついつい後ろを走ってしまいますよね(笑)。


さて、すっかり日が落ちてしまいました。
本当は那須の温泉に入って、栃木の母方の実家に行く予定でしたが、温泉はパスしてそのまま福島県の白河から県境を超えて母方の実家に行くことにしました。

白河駅前から国道294号への道が劇的に変わっており、ここで迷って40分程ロスしてしまいました(苦笑)。

母方の実家で夕食をごちそうになり、「泊まっていけ」との有難いお誘いを受けましたが、色々ありますので真っ直ぐ帰宅すことにして、21時少し前に出発です。さあ、ここから家までは200km弱の道程です。

途中、東北本線の黒田原駅にチョット寄り道です。以前にもブログに載せたことがありますが、ここは私が小学生の頃からまったく変わっていない田舎の駅で、何故か郷愁に誘われ、来るたびに見に来てしまいます(笑)。


黒磯から国道4号バイパスに入り、ひたすら走り続けます。
小山を過ぎたあたりで雨がパラパラと降り始めました。途中でカッパを着て、グローブも雨用に変更しました。ここで失敗したのが、ブーツカバーを装着せずに走り始めましたが、途中から本格的に降り出してきて、バイク用シューズの中はぐっしょり濡れてしまいました(苦笑)。

 
 
そんなこんなで走り続け、時計の針は0時を廻り、帰宅したのは5日となりました。
走行距離は、469kmとなりました。



中々ハードではありましたが、色々と楽しい行程でした。
でも、今度はもっとゆっくりと時間を掛け、いろいろなところに廻ってみたいなぁ(笑)。

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